最近、各企業がサービスの利用者に対して還元しているポイントで、資産運用ができる「ポイント投資」が登場しています。
Tポイントやdポイント、楽天ポイントなど、主要なポイントサービスがこぞってポイント投資を始める中、au walletもポイント運用のサービスを開始しました。
今回は、「au WALLET ポイント」を使った投資について、複数のポイント投資を実践中の筆者が解説して行きます。
ぜひ参考にしてみてください。
Contents
「au WALLET ポイント運用」とは
「au WALLET ポイント」とは、au携帯電話やサービスのご利用や、au WALLET でお買い物をしたときに貯めるポイントです。
今までは使ったり、貯めたりしかできなかったこのポイントで、今度は、資産運用の疑似体験ができるというのが、「au WALLET ポイント」によるポイント投資です。
利用可能単位は、100ポイント以上、1ポイント単位です。「au ポイント」も「au WALLET ポイント」に交換することで、ポイント運用に使えます。
一方で引出可能単位は、1ポイント以上、1ポイント単位となっています。
引き出したポイントは、通常の「au WALLET ポイント」と同様に、au WALLET 残高へのチャージや、「Wowma!」でのお買い物などにご利用いただけます。
なお、運用ポイントへの交換や引き出しに手数料は一切かかりません。
au WALLET ポイント運用の特徴
「au WALLET ポイント」の特徴としては、以下の4点が挙げられます。
- 口座開設の手続が不要
- 未成年でもすぐ始められる
- au IDを持っていれば利用可(ただし法人アカウントは対象外)
- みんなの動向を確認できる
以下、それぞれ特徴を説明します。
①口座開設の手続が不要
投資を行う場合、一般的には証券会社等に口座を開設してから、初めて投資を始めることができます。
しかし、「au WALLET ポイント」を利用したポイント投資では、証券会社の口座開設が不要です。
「au WALLET ポイント」を保有していれば、投資を開始することができます。
②未成年でもすぐ始められる
証券会社等に口座を開設して投資を行う場合は、口座開設手続をする際に親権者の同意書が必要となります。
しかし、「au WALLET ポイント」を利用したポイント投資では、「au WALLET ポイント」を保有していれば、投資を行うことができるので、未成年でもすぐに投資を開始することができます。
③au IDを持っていれば利用可(ただし法人アカウントは対象外)
「au WALLET ポイント」運用はNTTドコモやソフトバンク、楽天モバイル等の携帯電話を使っている人でも利用可能です。
au IDを発行すれば、ドコモやソフトバンクの利用者でも、auブランドの様々なサービスを利用できるようになりますので、auのユーザーでなくてもご利用可能です。
④みんなの動向を確認できる
ポイント投資で運用をしていると、ポイントを追加するべきか引き出すべきか、悩ましいタイミングがあると思います。
「au WALLET ポイント」の運用では、サービス利用中の他の人が、運用ポイントを追加している方が多いのか、引き出している方が多いのかを、一目で確認できる機能も提供しています。
完全に自分で判断する必要がなく、投資の際のヒントになるはずですよ。
<よく読まれている人気記事>
au WALLET ポイント運用の口コミ・評判
それではここから、au WALLET ポイント運用を行なっている人たちの口コミや評判を、リアルな意見が飛び交うツイッターから紹介していきます。
au WALLETポイントを運用中。
先月だいぶ下落した時にポイント運用を開始して、ここ一週間くらいで価値が上がり始めたのでプラスになりました。 pic.twitter.com/0fHhJEmtys— adm (@ys_lv) September 14, 2019
auポイント運用急に上がり出したな
このままがんがん上昇してくれると良いなぁ pic.twitter.com/t6J2yUM7qo— もりもり (@Mt21977600) September 10, 2019
楽天 2コースとau のポイント運用をやり始めたけど時期が悪かったのか落ちる一方…。
ポイントだから実害はないから良いけど、これがもし本物で桁も違ってたら…怖くて出来ないな\(^ω^)/ pic.twitter.com/Z8DgbE5j4W— ちぃ。 (@t2_na23) August 15, 2019
auのポイント運用は1556ポイント入れて20プラス。こちらもまずまず。 pic.twitter.com/YMeOiKNzVb
— ただし (@brfronts) September 14, 2019
https://twitter.com/530Makugi/status/1168681823691362304
もちろん、投資なので上がる時もあれば、下がる時もありますが、2019年9月直近のツイートをみていると、上昇していると答えている人が多くいました。
しかし短期的な値上がり、値下がりではなく、長期スパンでの資産の増減に目を向けることが大切です。
また、au WALLET ポイント運用はあくまでも練習と位置付けて、本格的な投資への練習と考えるのも一つですね。
au WALLET ポイント運用の追加と引き出しの仕組み
「au WALLET ポイント」によるポイント投資を行う場合の対応機種は、スマートフォン・タブレット・パソコンなど、インターネットにアクセスできるデバイスがあれば利用可能です。
(iOS 9.0以上/Android (TM) 4.4以上です。推奨環境など、詳細については、「au WALLET ポイント運用」サイトをご参照ください。)
ポイント追加の手続きは、営業日13:00までに完了した場合、2営業日後の基準価額で運用が開始され、ポイント数は運用開始の翌営業日18:00以降に変動します。
小数点以下の変動も切り捨てとはならず、端数(小数点第2位)も表示されます。
ただし、端数の分は引き出すことはできません。
運用ポイントを引き出す手続きは、営業日13:00までに完了した場合、2営業日後の18:00以降に確定する基準価額をもとに引き出せる通常ポイント数が確定します。
したがって、「全て引き出す」を選択した後に、参照する投資信託の基準価額が増減した場合、実際の引き出しポイント数が受付時に表示されていたポイント数も増減します。
なお、投資する金融商品の取引時間の関係で、ポイント確定までにより時間がかかることがあります。
au WALLET ポイント運用で購入できる金融商品
「au WALLET ポイント」による投資では、そのポイントを利用して投資信託を買付します。
具体的な投資先は、KDDIアセットマネジメントが提供する投資信託である「auスマート・プライム(高成長)」という商品です。
これは、リスクの高い資産である「株式」を65%、リスクの低い資産である「債券」を35%組み込んだ、ややハイリスク・ハイリターンな商品です。
より細かな内訳としては、国内株式が30%、海外株式(新興国含む)が35%、国内債券が20%、海外債券(新興国含む)が15%という構成で、各資産クラスについて上下10%の範囲内で配分比率を調整します。
au WALLET ポイント運用による投資のリスクとコスト
「au WALLET ポイント」による投資では、ポイントを利用する性質上、また、投資信託という金融商品に投資する性質上、いくつかのリスクとコスト負担があります。以下、それぞれ記載します。
ポイントの消失リスク
auを解約した場合、運用ポイントは破棄されて、「au WALLETポイント」運用も使えなくなります。
auの携帯電話、auひかり等の固定回線を解約する場合は、事前に「au WALLETポイント」運用から引き出して、「WALLETポイント」残高に避難させることが必要な点に注意です。
価格変動のリスク
「au WALLET ポイント」で購入する投資信託の基準価格の変動により、利益が出ることがあれば、反対に損失が生じるおそれがあります。
さらに、ポイントの追加・引き出しには前述の通りタイムラグがあり、その間にさらに価格が変動する可能性があります。
特に、「au WALLET ポイント」が連動している投資信託「auスマート・プライム(高成長)」は、値動きが大き目の商品なので、ここは特に注意が必要です。
保有時のコスト
「au WALLET ポイント」で購入する投資信託には「信託報酬」という手数料が間接的に発生します。
「信託報酬」とは、投資信託の運用・管理などにかかる費用のことを指し、auスマート・プライム(高成長)の信託報酬は、「年率1.44575%以内(税抜き、実質負担)」です。
au WALLET ポイント運用と他社サービスとの比較
他社のポイント投資に比べて、「au WALLET ポイント」は主に2つの点で不利な側面があります。
まず、第一は運用サービスが1つだけということです。
「au WALLET ポイント」によるポイント投資では、「auスマート・プライム(高成長)」という多少リスクの伴う商品しか選べません。
一方で、他社のサービス、例えば、「楽天ポイント」によるポイント投資では、「楽天・インデックス・バランス・ファンド(株式重視型)」と「楽天・インデックス・バランス・ファンド(債券重視型)」とタイプの異なった2つの商品を選ぶことができます。
第二に、運用コストが割高であるということです。
auスマート・プライム(高成長)の信託報酬は、「年率1.44575%以内(税抜き、実質負担)」となっています。
一方で、楽天ポイントで運用する「楽天・インデックス・バランス・ファンド(株式重視型)」では0.226%程度、「楽天・インデックス・バランス・ファンド(債券重視型)」では年0.2646%程度となっています。
例えば、10,000ポイントを運用する場合は価格変動等を考えずに単純計算してみると、「au WALLET ポイント」で投資したら、1年で145ポイント程度が運用コストとしてかかるのに対して、「楽天ポイント」で投資したら、1年で23~26ポイント程度がコストとしてかかることになります。
au WALLET ポイント投資はどんな人におすすめか?
au IDを発行すれば、auのスマートフォン等を利用していなくても利用可能ではありますが、実際にはauユーザーで投資初心者の方におすすめです。
他社サービスと比べて不利な側面があるため、auユーザー以外の方があえて「au WALLET ポイント」による投資を選ぶメリットは少ないかもしれません。
しかし、auユーザーであれば、そのポイントを投資してさらい増やすことができます。また、特にauユーザーには効率よくポイントを貯める方法もありますので、試してみる価値があるでしょう。
以下、auユーザーの方が「au WALLET ポイント」によるポイント投資を行う原資となるポイントをお得に貯められる方法について書いてみたいと思います。
au WALLET ポイント運用の始め方
ここからは、実際にau WALLET ポイントでポイント投資を始める手順について、写真つきで解説をしていきます。
1.au WALLET ポイントの公式サイトにアクセスし、「au WALLET ポイント運用を始める」をクリック
2.「利用規約を確認しました」にチェックを入れ、「同意する」をクリック
3.すでにau IDを持っている場合はログイン、持っていない場合は、新規登録をする
4.自分がすでに利用しているサービスがあれば、そこから選んで登録を進める(今回は一切auの関連サービスを使っていない前提で進めていきます)
5.メールアドレスを入力して、「確認メールを送信」をクリックする
6.入力したメールアドレスに届いている「確認コード」を入力し、「次へ」をクリックする
下記のようにメールアドレスあてに確認コードが届きます
7.生年月日や性別を入力して、「利用規約に同意して新規登録」をクリックします
8.登録した情報を確認して「次へ」をクリックします
9.下記の画面になったら、最初のau WALLET ポイント運用の画面に戻ります
↓
下記の画面になれば、au WALLET ポイント運用を開始できます
手続きは以上です。
すでにau IDを持っている人は、もっと早く手続きを進められるので、上記ほど手間はかかりません。
興味のある人はぜひ上記を参考に、登録を進めてみてください。
au WALLET ポイントのオトクな貯め方
最後に、au WALLET ポイントを効率的に貯めることができる方法についてシェアしておきます。
一般のau WALLETクレジットカードを利用している場合
au WALLETクレジットカードは、auユーザーなら年会費無料で利用でき、還元率1.0%でWALLETポイントを獲得できます。
また毎月のau利用料金をau WALLETクレジットカードで支払えばポイント2重取りになり、合計で2%のポイント還元になります。
au WALLETゴールドカードを利用している場合
一般のau WALLETクレジットカードの特典に加えて、auの通信料金10%ポイント還元、毎年1万円分のクーポンなどゴールドならではの特典を複数利用することが可能です。
auスマートパスプレミアム会員である場合
auスマートパスプレミアムは月額372円+税の有料サービスで、割引クーポンや無料引き換え券、故障時の復旧サポートなどの特典が受けられるサービスです。
このサービスを利用中の方が、au WALLETアプリを利用したスマホ決済サービスであるau PAYを利用すれば、通常、利用金額200円ごとに1ポイント貯まる(還元率0.5%)ところが、200円ごとに3ポイント(還元率1.5%)までアップします。
au WALLETプリペイドカードと他社カードを利用している場合
au WALLET プリペイドカードは、Mastercardブランド付きのプリペイドカードです。
事前にau WALLETプリペイドカードへチャージ(入金)することで、Mastercard加盟店での支払いに利用できます。
WALLET ポイントは、利用金額200円ごとに1ポイント付与されます(還元率0.5%)。
au WALLETクレジットカードを持っていないauユーザーの方でも、au WALLETプリペイドカードと他社クレジットカードの併用することで、お得にポイントを貯めることが可能です。
DCカード Jizileと au WALLETプリペイドカードの併用
DCカード Jizileという年会費無料カードがあります。
このカードを、auのスマートフォンやPC等で購入したデジタルコンテンツ・ショッピング等の代金支払に利用できるauかんたん決済というサービスで利用してみます。
すると、au WALLETへのチャージで1.5%のポイントがつき、au WALLET利用時のポイントと合わせて還元率2%となります。
ただし、リボ払い専用カードなので、必ず毎月の支払元金が利用額を上回るようにする必要がある点は注意です、
Orico Card THE POINTとau WALLETプリペイドカードの併用
Orico Card THE POINTなら、クレジットチャージが1%還元です。
ですので、au WALLETプリペイドカード利用時と合わせて1.5%還元となります。
入会から半年間は、オリコカードザポイントからのチャージで合計の還元率が2.5%、それ以降も1.5%と高還元です。
まとめ
以上が、「au WALLET ポイント」を利用したポイント投資の概要です。
他社のポイント投資に比べると、高コストで多少リスクをとって積極的に運用する投資信託での運用手段しかない点は、不利な点ではあります。
しかし、auユーザーであれば、お得なポイントの貯め方も利用しつつ、ポイントを積極的に増やしていくチャンスがあります。
また、現金を投入せず投資の疑似体験ができるので、投資の入り口として利用してみる価値はあると思います。ご関心のある方はぜひ一度試してみて下さいね。