「ポイント投資を始めてみたいけど、いくつかある種類の中からどれを選べばいいのかわからない。」
「投資未経験者の自分でも、カンタンに始められるポイント投資があれば知りたい。」
先日金融庁が発表した「老後資金は2,000万円必要」という試算を受けて、将来に備えるために資産運用を始める人が増えています。
そんな中、お手軽な投資の手段として注目されているのが、買い物で貯まったポイントなどを使って資産運用ができる「ポイント投資」です。
最近ポイント投資に興味を持ち始めた人も多いかと思いますが、複数あるポイント投資の中から、どのサービスを選べばいいのか分からない人も多いはず。
そこで今回の記事では、複数のポイント投資を実践してきた筆者の目線で、おすすめのポイント投資6選を紹介していきます。
ポイント投資サービスを選ぶときのポイントや、メリットデメリットなども併せて解説していくので、ぜひ参考にしてみてください。
Contents
ポイント投資サービスを選ぶ時の3つのポイント
数多くあるポイント投資サービスの中から、どうやって自分にあったポイント投資サービスを選べばいいのか、迷ってしまいますよね。
そもそもどういった違いがあるのかがわからなければ、サービスを比較することもできません。
後ほど筆者おすすめのポイント投資を紹介していきますが、先にポイント投資を選ぶ時のポイントについて説明しておきます。
ポイント投資サービスを選ぶ時のポイントは主に下記の3つ。
- 投資対象になっているものは何か
- 最低何ポイントから投資ができるか
- 投資に伴ってかかる費用・コストはいくらか
それぞれ解説します。
1.投資対象になっているものは何か
ポイント投資によっては、 株や投資信託 、ETFなど、ポイントを投資できる対象に違いがあります。
例えば、具体的な銘柄を選ぶ必要のある「株式投資」を選んだ場合、1社の株だけに投資をするので、値上がりした時のリターンが大きい分、値下がりをした時のリスクも大きくなります
また、将来的に伸びていく会社を見極める必要があるため、 初心者にとっては少し難易度が高いかもしれません。
一方で、国内外の株や債券を複数組み合わせて運用する「投資信託」や、複数の株価や債権の指数(平均)に連動する「ETF」であれば、リスクを分散させながら資産運用を行うことができます。
リスクを取ってでも短期間で大きなリターンを得たいのか、安定的に少しずつリターンを増やしていきたいのかなどの目的を明確にした上で、目的にかなった投資先のあるサービスを選ぶようにしましょう。
2.最低何ポイントから投資ができるか
少しでも貯まったポイントをすぐに運用に回したいのであれば、最低何ポイントから投資ができるサービスなのかは調べておくといいでしょう。
最低のポイント投資額が大きくなると、一定額のポイントがたまるまで、投資に回すことができません。
最低の投資ポイントが低いサービスであれば、投資にポイントを回す頻度を多くすることができます。
3.投資に伴ってかかる費用・コストはいくらか
ポイント投資サービスによっては、売買時に手数料がかかるケースや、 取引の有無に関わらず月額の手数料がかかるケースもあります。
せっかく運用によってリターンが出たとしても、手数料の負担が大きくなると手元に残る金額は当然小さくなります。
手数料が低いポイント投資サービスを選ぶことは、リターンを大きくすることと同義なので、しっかりと事前に比較するようにしましょう。
おすすめのポイント投資サービス6選を紹介!
ここから、筆者がオススメする6つのポイント投資、
- 楽天ポイント
- dポイント
- 永久不滅ポイント(セゾン)
- Tポイント
- STOCK POINT for CONNECT
- インヴァストカードポイント
について詳しく解説します。
それぞれの特徴や手数料、投資内容等についても説明していくので、ぜひ参考にしてください。
1.楽天ポイント
楽天ポイント投資のメリットは、楽天の幅広い関連サービスを利用した際に貯まったポイントを、資産運用に回せる点でしょう。
また楽天ポイントの投資スタイルは「通常注文」と「積立注文」の2つに分けられます。
通常注文・・・注文一回につき、購入する金額を決める投資方法。ポイントが多く貯まったタイミングでまとめて投資をするなど、タイミングを調整できる。
積立投資・・・事前に金額を決めておき、毎月自動で注文が行われる投資方法。
また、初めて投資を始める人にとっては、数多くある投資信託(ファンド)の中から自分にあったものを見つけるのは難しいもの。
楽天のポイント投資は、初心者でもわかりやすいように、
- アクティブコース:日々の動きが大きく積極的な運用を目指すコース。楽天・インデックス・バランス・ファンド(株式重視型)の基準価額の値動きを原則反映。
- バランスコース:日々の動きが小さく安定的な運用を目指すコース。楽天・インデックス・バランス・ファンド(債券重視型)の基準価額の値動きを原則反映。
など、特徴ごとにおすすめのファンドがピックアップされているので便利です。
具体的に楽天でポイント投資を始める方法は以下の2パターン。
- 楽天証券の口座を開設し、楽天ポイントで投資信託を購入する
- 「ポイント運用 by 楽天PointClub」を使って、投資信託を購入する
1の楽天証券の口座を開設する場合は、楽天ポイントを現金として使える為、ポイントだけでなく現金でも当然投資することができます。
2の「ポイント運用 by 楽天PointClub」は、楽天証券の口座を開設せずに始められるので、初心者の人にオススメです。
↑楽天PointClubの公式サイト
また、「ポイント運用 by 楽天PointClub」の場合は、複数のファンドから選ぶ必要がなく、「アクティブ」「バランス」のいずれかのコースを選ぶだけでOKです。
投資内容 | 投資信託の通常注文、積立注文 |
運用に回せる最低ポイント数 | 1ポイント ※投資信託の申込単位は各銘柄の最小申込単位に準ずる |
手数料 | ・購入時 「買付手数料」 ・保有中 「ファンドの管理費用(含む信託報酬)」 ・換金時 「信託財産留保額」「換金手数料」 ※いずれもファンドによって変動 |
証券口座開設の有無 | 有(楽天証券) ※「ポイント運用 by 楽天PointClub」であれば口座開設は不要 |
公式サイトURL | https://www.rakuten-sec.co.jp/web/lp/point_investment/02_member/ |
2.dポイント
ドコモが運営している「dポイント」も、ドコモの携帯利用はもちろん、加盟店の利用や、ネットショッピング、クレジットカードなど、幅広くポイントを貯められるサービスです。
貯まったdポイントは、「運用ポイント」に一度変換をすることで、投資を開始できます。
運用ポイントを使って資産運用を行うのですが、増減した運用ポイントをまたdポイントに戻すこともできます。
引用:ポイント投資:dポイント
dポイントの場合、運用方針は「おまかせ運用」か「テーマで運用」から選択できます。
おまかせ運用を選択した場合は、「アクティブコース」と「バランスコース」のどちらかを選ぶだけでOKです。
自分がどれだけのリターンを目指したいのか、リスクを負えるのかを考えて、選択するといいでしょう。
テーマ運用を選択した場合は、
- 日経225
- 新興国
- コミュニケーション
- 生活必需品
- クリーン・エネルギー
- 米国大型株
- 金(ゴールド)
- ヘルスケア
の8つから、自分が関心のある分野のETF(上場投資信託)を選ぶことができます。
投資信託よりも、より身近な分野に投資できるのがメリットと言えるでしょう。
投資内容 | 投資信託、ETF |
運用に回せる最低ポイント数 | 100ポイント単位 |
手数料 | 無料 |
証券口座開設の有無 | 有(THEO[テオ]+docomo) |
公式サイトURL | https://dpoint-inv.com/portal/top |
3.永久不滅ポイント(セゾン)
クレジットカードでおなじみのセゾンカードも、ポイント投資サービスを開始しています。
セゾンカードのポイント投資運用は、「投資信託コース」と「株式コース」の2つのパターンに分かれます。
「投資信託コース」を選んだ場合は、
- 日本株(TOPIX)コース
- アメリカ株コース
- アクティブコース
- バランスコース
- 資産形成の達人コース
- グローバルバランスコース
の6種類から選ぶことができ、許容できるリスクや希望するリターンに応じて選択可能です。
「株式コース」を選んだ場合は、
- カルビー
- 日清食品
- ホンダ
の3社の個別株に投資することができるので、より投資を身近に感じられるはずです。(2021年11月17日時点)
株式コースを始める具体的な方法として、永久不滅ポイントを「Stock Point」というサービスを通じて「ストックポイント」に変換し、株に投資することができるようになります。
↑Stock Pointの公式サイト
個別株に投資できるポイント投資サービスは限られているので、永久不滅ポイントを利用する大きなメリットだといえるでしょう。
投資内容 | 投資信託、株式 |
運用に回せる最低ポイント数 | 1ポイント ※運用口座へのチャージは100ポイント単位 |
手数料 | ・投資信託コース 無料 ・株式コース 永久不滅ポイント⇔ストックポイントの交換レートあり |
証券口座開設の有無 | 無 ※株式コースの場合は、Stock Pointへの登録が必要 |
公式サイトURL | https://www.saisoncard.co.jp/point/unyou/ |
4.Tポイント(ネオモバ)
国内で約7,000万人もの会員を誇っている「Tポイント」も、投資運用サービスを開始しました。
Tポイントを使ったポイント投資は、「SBIネオモバイル証券」を通じて、株を購入できます。
SBIネオモバイル証券で口座を開設したあとは、Tポイントと口座を連携します。
後は、実際に株の銘柄を選んで購入し、株価の値動きによって投資額が増減していく形です。
最低の投資金額は500円で、誰もが知っているような大企業の株も多数取り扱っています。
公式サイトでも紹介されている主な企業の例としては、
- 住友化学
- 大和証券グループ本社
- りそなホールディングス
- 野村ホールディングス
- パソナグループ
- 森永製菓
- 湖池屋
- ヤフー
- みずほフィナンシャルグループ
- ヤマダ電機
などが挙げられます。
取引の有無に関わらず、月額220円の手数料がかかる点が難点なのですが、毎月200ポイント分がもらえるので、実質の負担は20円とかなり安くなっていると言っていいでしょう。
投資内容 | 投資信託、ETF |
運用に回せる最低ポイント数 | 100ポイント単位 |
手数料 | 月額200円(税込220円) ※約定代金合計額が50万円以下の場合 |
証券口座開設の有無 | 有(SBIネオモバイル証券) |
公式サイトURL | https://www.tcs-asp.net/alink?AC=C101764&LC=SBIN1&SQ=1&isq=100 |
5.STOCK POINT for CONNECT
STOCK POINT for CONNECTの特徴は、「特定の証券口座を開設しなくても投資を始められること」。
「STOCK POINT for CONNECT」で会員登録するだけで、すぐに運用を開始できます。
PontaポイントをStockPointへ交換して、ポイントを使った資産運用の練習ができるサービスです。
疑似株主体験ができ、疑似株主優待ギフトが抽選でプレゼントされたり、疑似配当ポイントのプレゼントもあります。
また、貯めたポイントで本物の株へ交換することもできるというメリットもあり、かなり広い範囲の投資体験が可能です。
2021年11月16日時点で、厳選された100銘柄超の個別株やETFに投資することができます。
投資できる主な対象は下記です。
- 日本株ダブルインバース上場投信
- 米国株指数30種
- 上海株式指数
- 旭化成
- 味の素
- オリックス
- オリエンタルランド
人気企業の個別株を運用することができ、運用開始までのハードルが低い点が、STOCK POINT for CONNECTのメリットだと言えるでしょう。
投資内容 | 株式、ETF |
運用に回せる最低ポイント数 | 100ポイント単位 |
手数料 | 手数料基本無料 Pontaポイントに戻す場合にのみ、1%(税込み)の手数料がかかります。 |
証券口座開設の有無 | 無 |
公式サイトURL | https://ponta.stockpoint.jp/ |
6.インヴァストカードポイント
最後に紹介するのは、クレジットカードの「インヴァストカード」を使ったポイント投資。
インヴァストカードを利用すると0.5~0.75%の還元率が受けることができ、毎月自動的にポイントが現金化され、投資用口座に振り込まれます。
さらに、JACCSモールを経由することで、ポイントの還元率は1.5%以上になります。
インヴァストカードを使った資産運用の投資先は、「国内外のETF」です。
ポイント1P = 1円換算で投資が可能であり、「S&P500ETF」「日経225ETF」「世界株ETF」「世界株ETF自動売買1.5倍」「高利回り社債ETF」など全8本から選ぶことができます。
インヴァストカードの資産運用を始めるためには、インヴァスト証券の「トライオートETF口座」を開設する必要があるので注意しましょう。
投資内容 | 投資信託、ETF |
運用に回せる最低ポイント数 | 100ポイント単位 |
手数料 | インヴァストカードの年会費のみ(1,250円+消費税) ※初年度無料で1年に1回でも利用すれば翌年も無料 |
証券口座開設の有無 | 有(トライオートETF) |
公式サイトURL | https://www.invast.jp/moneyhatch/invastcard/ |
ポイント投資を始める3つのメリット
ここまで、おすすめの6つのポイント投資を紹介してきました。
ここからは、改めてポイント投資を行うことで、どんなメリットがあるのかを説明していきます。
ポイント投資の主なメリットは以下の3つ。
- ポイントを無駄にせずに済む上に増える可能性もある
- お任せタイプが多く、放っておいても資産運用できる
- リスクを負わずに投資感覚を身につけられる
それぞれ紹介していきます。
1.ポイントを無駄にせずに済む上に増える可能性もある
通常、ポイントには有効期限があり、一定期間を経過してしまうと失効する場合があります。
また、ポイントが貯まっていても使い先がなく、ただ放置しているという人も多いはずです。
活用できずに寝かせているポイントを投資に回すことができ、さらに増やせる可能性があるという点が、ポイント投資を利用するメリットだと言えるでしょう。
2.お任せタイプが多く、放っておいても資産運用できる
多くの人が投資と聞いて連想するのが、「FX」や「株」などです。
株とFXは1秒単位で値動きが変動することから、常に気を配っておかなければいけない精神的な負担が有ります。
一方ポイント投資で扱われている運用は、「ロボアドバイザー」や「投資信託」「自動売買」と言うような「運用を任せるタイプ」のものが多いです。
忙しいサラリーマンや子育てに追われている主婦でも、時間を取られずに資産運用ができるのが嬉しいですね。
3.リスクを負わずに投資感覚を身につけられる
「資産運用」や「投資」という言葉を聞くだけで、怖いイメージを持つ人もいるでしょう。
ポイント投資のメリットは、今まで資産運用に挑戦したことがない人でも、直接的なお金を使うことなく投資感覚を学ぶことが出来る点です。
ポイント投資で培った投資感覚で、将来的には現金を使った本格的な資産運用に移行することもできるでしょう。
ポイント投資を利用するデメリット
ここまでは、ポイント投資のメリットについて説明しました。
最後に、ポイント投資の2つのデメリット、
- 保有していたポイントが減る可能性もある
- 大きなリターンを期待できない
についても解説します。
1.保有していたポイントが減る可能性もある
ポイント投資といっても、あくまでも投資ですから、最初に保有していたポイント額を下回る可能性もあります。
ポイントとはいえ、 活用すれば現金と同じようにも使えます。
元本割れするリスクがあるという点では、通常の投資と全く同じであることに注意してください。
2.大きなリターンを期待できない
ポイント投資は、あくまでも買い物やクレジットカードで使用した金額の一部を投資に回しています。
結果として、どうしても投資金額が少額になってしまうので、目に見えて大きなリターンを得ることは難しいです。
まずはポイント投資をきっかけに投資の知識や経験を積み、そこから現金を使った本格的な資産運用をスタートさせることをおすすめします。
まとめ〜ポイント投資は投資未経験でも簡単!使っていないポイントを有効活用しましょう
今回の記事では、筆者がオススメするポイント投資サービスやメリット・デメリットについて、詳しく解説をしてきました。
普段の買い物で貯まるポイントは、多くの場合、失効したりと使い道がなかったりと上手に使える人は多くありません。
そのまま放置していたり、期限切れで失効してしまうくらいなら、少しでも資産運用に回すことをおすすめします。
年金問題や定年退職後の期間が長期化することによって、老後に向けての資産形成は今まで以上に重要な意味を持ってきます。
ポイント投資をきっかけにして金融リテラシーを高め、今のうちから小さく資産運用を始めてみてはいかがでしょうか?
この記事が少しでもあなたのお役に立てていれば幸いです。