終身雇用や年功序列と従来の賃金制度が崩壊した今、将来に向けての貯蓄の重要性が叫ばれています。
先日金融庁が発表した老後二千万円の貯蓄が必要であるという発表を受けて、さらにその危機感を増した人も多いのではないでしょうか。
不安定な将来に備えるために大切なのは、今から少額からでも資産形成ために踏襲していくことです。
しかし株式投資家不動産投資など、ある程度まとまった資金が必要で興味はあるけれども、なかなか始められないという人が多いはず。
そんな中、日常的な買い物の際にたまる「楽天ポイント」を活用して投資ができる「楽天ポイント投資」が始まりました。
今回の記事では、複数のポイント投資を運用中の筆者が、
- 楽天ポイント投資の始め方
- メリット、デメリット
- 楽天ポイント投資利用時の注意点
などを写真付きでとことん詳しく解説をしていきます。
ぜひ参考にしてください。
Contents
楽天ポイント投資とは?概要を解説
楽天ポイント投資とは日常的な買い物やサービスを利用した際に貯まる楽天のポイントを投資信託に回すことによって少額から投資を受け体験できるサービスです。
本来ポイントは使わないままそのまま放置されていたり一定期間を過ぎることによって無効になってしまうので有効活用できていないケースが多々ありました。
実質費用面での負担がないポイントを活用して投資信託に回すことで少しずつではあるものの資産運用をスタートすることができます。
投資可能な2つの楽天ポイント
楽天ポイント投資では、
- 楽天スーパーポイント
- 楽天証券ポイント
の2つが、ポイント投資の対象です。
楽天スーパーポイントは、楽天証券ポイントで一度交換をし、楽天が買い取ることで投資信託の代金に充てられます。
楽天ポイント投資の対象口座
楽天ポイント投資の、特定口座、一般口座、NISA口座、つみたてNISA口座が対象になります。
投資の主な2つのスタイル
楽天のポイント投資は大きく二つの投資スタイルがあります。
一つは「通常注文」で、毎回注文するタイミングで、いくらの投資信託を購入するか決めることができる方法です。
月によっては楽天ポイントがたくさん貯まる月もあれば、そうでない時もあるはずなので、一定のポイント数が貯まったタイミングでまとめて投資をすることもできます。
もう一つの投資スタイルが「積立注文」です。
積立注文は毎月決まった金額を事前に設定しておいて、自動的に注文できるので、放っておいても投資することができます。
毎回自分で当時の金額を決めたりする必要がありませんし、投資をし忘れることもないので、着実に投資額が増えていくメリットがあります。
楽天ポイント投資で投資できる7つのファンド
楽天のポイント投資は大きく7つのおすすめファンドが用意されています。
まだ投資を始めたばかりの人投資未経験の人に向けてとされているファンドが以下の2つです。
- 楽天・インデックス・バランス・ファンド(債券重視型=安定)
- 楽天・インデックス・バランス・ファンド(株式重視型=積極)
ある程度、投資に慣れている人であれば、より特徴のある下記5つのファンドにも投資をすることができます。
- eMAXIS バランス(波乗り型)
- ニッセイ国内債券インデックスファンド
- たわらノーロード 先進国債券
- eMAXIS Slim 先進国株式インデックス
- ニッセイTOPIXインデックスファンド
主に7つのファンドが紹介されていますが、後ほど紹介する楽天証券に口座を開設すれば、より多くの投資信託から選んで投資することもできます。
楽天ポイント投資を利用する際にかかる手数料
楽天のポイント投資を利用する際には、利用に伴って大きく3つのタイミングで手数料がかかります。
- ファンドの買い付け時
- ファンドを保有している間
- ファンドを換金する時
手数料はそれぞれファンドによって異なるため、上記3つのタイミングで費用がかかることを覚えておいて下さい。
- お買付時にお客様に直接ご負担いただく主な費用
- 「買付手数料」:ファンドによって異なります。
- 保有期間中に間接的にご負担いただく主な費用
- 「ファンドの管理費用(含む信託報酬)」:ファンドによって異なります。
- ご換金時にお客様に直接ご負担いただく主な費用
- 「信託財産留保額」「換金手数料」:ファンドによって異なります。
楽天ポイント投資の3つの特徴・メリット
続いては、楽天ポイント投資の3つのメリットや特徴、
- 楽天ポイントを貯められるサービスが多数ある
- 100円から投資信託を始められる
- NISA、積立NISAを活用できる
について、紹介をしていきます。
1.楽天ポイントを貯められるサービスが多数ある
みなさんもご存知の通り、楽天ポイントを貯められる機会は多数あります。
具体的な事例を紹介すると、
- 飲食店等の利用時に楽天カードを提示
- edyや楽天payなどの電子マネーで決済
- 楽天のクレジットカードで決済
- 楽天でんきなどの公共サービスの利用
- 楽天市場で買い物
- 楽天モバイルでスマホを使う
など、日常のありとあらゆるシーンで楽天ポイントを貯められます。
一般的なポイントの場合、貯められるポイントがどうしても少額になってしまうので、ほとんど投資としての意味をなしません。
楽天ポイントは貯められる機会が比較的多いため、投資としても十分意味のある金額になるでしょう。
2.100円から投資信託を始められる
楽天ポイント投資は、100円の少額からでも投資ができるので、あまりポイントがたまらない人であっても利用しやすいです。
少額からスタートできるので、気軽にリスクなく始められる点も、楽天ポイント投資の大きなメリットです。
3.投信積立が気軽にできる
楽天ポイント投資のサービスが始まった頃は、ポイントで注文できるのは、投資信託の通常注文のみでした。
しかし2018年の9月30日から、投資信託の積立注文にもポイントが使えるようになりました。
積立注文をすることで、毎回注文のタイミングを気にせずに、自動的にポイントが積み立てられていくメリットがあります。
また積立するポイント額の上限を設定できるため、自分が想定している以上のポイントを消費してしまうリスクを減らすことができます。
他にも、毎月3000円分の積立をすると設定することで、設定しておいた上限をベースにポイントと現金を分散して投資させることも可能です。
3.NISA、積立NISAを活用できる
楽天ポイント投資の大きなメリットは、NISA、積立NISAを活用して投資信託を購入できる点です。
本来、投資信託を購入して利益が出た場合、利益に対して20%の税金がかかります。
しかし、NISAや積立NISAの講座を活用することで、一定金額までが非課税になるのです。
NISAの場合は毎年120万円×5年間、積立NISAであれば毎年40万円×20年間非課税になるため、ポイント投資の利益はほとんどの人が非課税にできると言えるでしょう。
楽天ポイント投資のデメリット・注意点
続いて、楽天ポイント投資を利用する際の注意点・デメリットについても説明をしておきます。
1.期間限定ポイントを使っての投資はできない
楽天ポイントの中には、利用できる期限が決まっている「期間限定ポイント」があります。
この「期間限定ポイント」に関しては、投資信託の購入に利用することはできないので注意しましょう。
2.購入できるのが、投資信託のみ
他のポイント投資サービスは、株やETF、REITなど投資できる対象が複数ある場合があります。
楽天のポイント投資の場合は、投資対象が投資信託のみである店にも注意しましょう。
2019年9月4日、楽天は「楽天スーパーポイント」を活用して、株が購入できるようになったことを発表しました。
具体的に何に投資をしているのかイメージのつきづらい投資信託と比べて、個別具体的な株式を購入できるため、より投資を身近に感じることができるようになりました。
楽天ポイント投資利用者の評判や口コミ
続いては、実際に楽天ポイントで運用をしている人達の口コミや評判を、リアルな意見が飛び交うツイッターからいくつか紹介します。
今日の楽天ポイント運用は+0.6%の1,208。少し下がってきたから先週末に再スタートしてみた #楽天 #ポイント運用 pic.twitter.com/QJz1CorD1y
— カイザーM (@kaisermaiku) August 20, 2019
今月もkyashより2%のキャッシュバックを受領しました
楽天カードを紐付けているので、楽天ポイント還元と合わせて3%
更に10月以降は5%になります
同じ買い物をしていても、払い方1つで5%差がつくということですね pic.twitter.com/b5o0jK4mPW
— テツオ@日商簿記1級のインデックス投資! (@tetsuo_index) August 27, 2019
https://twitter.com/zuzuzuwork/status/1166275411677863936
やっぱ信託はいい。
0円投資(楽天ポイント)でお金が涌いてくる・・・(汗
リスク高めでも気にせず行けるし
売却益とか考えてないから毎月配当
素敵という言葉しか浮かばない・・・#楽天 #楽天証券— 台風の目は視力2.0 (@_smallright_) August 26, 2019
貯まった楽天ポイントを楽天証券で投資信託~~!!{
}むふふふ— ジョーナカ (@jow_nakasan) August 26, 2019
NISA口座を楽天証券に移管しました☺️
移管した理由は
「楽天ポイントで積立投資できる」
ということ。実はこれすごい仕組み。なぜなら、楽天カードで積立資金を月5万円決済すれば月500円ずつ上乗せで貯まっていくから。つまり利率1%上乗せ。
資産運用は3%でも上出来。
なのに1%上乗せはやばい。— ポンポコふうちゃん@1年で600万円貯蓄 (@money_flat) August 25, 2019
https://twitter.com/kinkin2897/status/1165776604569600000
楽天証券は正直使ったことなかったんだけど、楽天ポイントが適宜たまっていくから試しにポイント投資はじめてみた。
楽天・全米株式インデックス・ファンドで100円分だけど買い付けした。— クラッド 春から東京 (@kura_investment) August 25, 2019
楽天ポイントの投資も始めてみた。
dポイントと同じだけど、楽天ポイントのほうは2つのコースを選ぶだけ。どっちかというと、楽天証券に促すための入口的なところに位置づけているのかな。— ねこ (@gat3ta) August 24, 2019
とりあえず、NYダウ下がってるから投資信託に100円ずつ楽天ポイントを投入。
— たか⋈輝くレンズは知性の証 (@taka1982jp) August 24, 2019
上記のツイートはすべて8月中にされたものばかりですが、これだけのツイートが見つかるので、人気の高さがうかがえますね。
楽天ポイントは、日常の様々なシーンで貯められる上に還元率も良いため、非常に多くの人がポイント投資を利用していることがわかります。
普段ポイントを有効活用できていない人の中で、投資経験がなかった人も新しく投資を始めているようです。
楽天Point Clubの始め方を写真付きで解説!

楽天のポイント投資は、実際に証券口座を開設しなくても始められます。
具体的には、楽天Point Clubというサービスを活用するので、その際の手順について紹介しておきましょう。
1.楽天Point Clubの公式サイトにアクセスし、「さっそく体験してみる」をクリック
2.利用規約を読んだ後、「同意する」をクリック
3.運用コースを、「アクティブ」「バランス」のいずれかから選ぶ

4.コースを選んだ後は、実際に投資に回すポイント数を入力して、「確認する」をクリック
5.選択したコースと追加するポイント数に間違いがなければ、「確定する」をクリック
6.下記の画面になったら、「ポイント運用画面へ」をクリック
7.下記の画面から運用実績を確認し、運用ポイントを追加したり引き出す
以上が楽天Point Clubを活用してポイント投資を始める方法でした。
楽天Point Clubを活用した場合は、投資方法が「アクティブ」「バランス」のいずれかの投資信託しか洗濯できません。
株や他の投資信託を選びたい人は、この後説明する楽天証券の口座も合わせて開設するといいでしょう。
楽天証券の始め方を写真付きで解説!

ここからは、本格的にポイント投資を始める際に必要になる、楽天証券の開設方法について紹介をしていきましょう。
1.楽天証券の公式サイトにアクセスし、「いますぐ口座開設」をクリック
2.「楽天会員の方」「楽天会員ではない方」のいずれかを選択(今回は楽天会員である前提で進めます)
3.楽天の会員情報でログイン
4.お客様情報を順番に入力する
5.納税方法、NISA口座、追加サービスなどを順番に選択し「内容確認へ」をクリック
6.入力した情報に誤りがないか確認し、「内容を確認する」をクリックする
7.スマホでQRコードを読み取り、本人確認書類をアップロードする(手元にない場合は、郵送でも対応可能)
8.QRコードで読み取った画面先で、本人確認書類のアップロード作業を行う
信用口座申し込みは特にしなくてもOKです。
9.総合口座開設の申し込みが完了すれば、登録したメール後に下記のようなメッセージが届く
10.申し込みからしばらく日数を置いて、簡易書留でログイン情報が届く

後は、上記の情報でログインをし、初期設定とマイナンバーカードの登録を済ませれば、取引を始められます。
楽天ポイント投資でNISA・つみたてNISAは利用できる?

投資で利益が出ると約20%の税金がかかるのですが、NISA口座やつみたてNISAを利用して投資をすると利益が一定額非課税になります。
NISAでは毎年120万円まで、つみたてNISAでは毎年40万円まで税金がかからずに投資を行うことが可能です。
楽天ポイント投資ではNISAもつみたてNISAを利用できます。
節税対策のためにもNISAやつみたてNISAの利用がおすすめです。
楽天ポイント投資では手数料はいくら?

楽天ポイント投資では「超割コース」と「いちにち低額コース」の2種類の手数料コースがあります。
それぞれの手数料の特徴と実際の手数料を表にまとめました。
超割コースの特徴
超割コースは1回ごとの取引で手数料がかかります。
国内株式や投資信託の取引手数料の1%がポイントバックされるのでお得に運用ができます。
超割コースの大口取引では2%ポイントバックされ、信用取引手数料が無料となり、現物取引でも10万円までは手数料が0円です。
超割コースの手数料
超割コースでの現物取引手数料と信用取引手数料をまとめました。
【現物取引手数料】(税込み)
5万円まで |
55円 |
10万円まで |
99円 |
20万円まで |
115円 |
50万円まで |
275円 |
100万円まで |
535円 |
150万円まで |
640円 |
3,000万円まで |
1,013円 |
3,000万円以上 |
1,070円 |
【信用取引手数料】(税込み)
10万円まで |
99円 |
20万円まで |
148円 |
50万円まで |
198円 |
50万円以上 |
385円 |
いちにち定額コースの特徴
いちにち定額コースでは取引ごとに手数料がかかるのではなく、1日の取引金額で手数料が決定されます。
1日の取引金額が10万円までなら手数料は0円なので、少額取引がメインであれば定額コースがおすすめです。
いちにち定額コースの手数料
いちにち低額コースの手数料をまとめました。
現物取引手数料も信用取引手数料も同じです。
10万円まで |
0円 |
20万円まで |
210円 |
30万円まで |
314円 |
50万円まで |
471円 |
100万円まで |
943円 |
200万円まで |
2,200円 |
300万円まで |
3,300円 |
300万円を超えると、100万円ごとに1,100(税込み)が追加されます。
楽天ポイント投資で得た利益にかかる税金はどう計算する?確定申告の必要は?

投信や国内株などの投資で得た利益には約20%の税金がかかります。
通常は投資で利益が出た場合は確定申告をする必要があるのですが、楽天証券で口座を開設するときに「特定口座」で開設すれば楽天証券が代わりに納税してくれるので確定申告は不要です。
口座開設時に「納税方法の選択」の項目で「確定申告は原則不要」を選択すれば証券会社が源泉徴収をして納税をしてくれます。
楽天ポイント投資に関するキャンペーン情報(2019年11月最新)

2019年11月時点で行われている楽天ポイント投資に関するキャンペーンは「ポイント投資(投資信託)でポイント+1」です。
このキャンペーンでは投資信託のみが対象で、国内株式投資は対象外です。
「ポイント投資(投資信託)でポイント+1」の内容
楽天ポイント投資で500円以上投資し、楽天スーパーポイントコースを設定すると楽天市場のポイント獲得が+1になります。
もらえるポイントは期間限定ポイントで、1カ月の獲得上限は5,000ポイントです。
普段楽天市場で買い物をしている人はお得に買い物ができるようになります。
【楽天市場の商品が+1倍になる条件のまとめ】
・楽天ポイント投資で1ポイント以上利用する
・1回の取引で500円位お嬢購入する
・楽天スーパーポイントコースに設定する
楽天ポイント投資を行なっている人の運用実績をいくつか紹介

楽天ポイント投資を行っている人の実績をご紹介します。
合計使用ポイント数は123,300ポイント。投資信託に16ヶ月投資して、+2,100円になった。最初の半年は利益がマイナスになることが多く-80円、-2,000円の時もあったので全体的には+1.7%の利益となっている。
楽天ポイント投資開始から7カ月で+420円になった。
1,200ポイント投資して、1年半で1,250円になったので、+50円程の利益。
ネット上で楽天ポイント投資の運用実績を確認すると、利益がプラスになっいる人が多い印象です。
獲得した楽天ポイントはすべて投資に回しているという人もいるので、楽天ポイントの使い道に困っている人はただ保有しているだけでは増えることがないので、投資に利用してみるのがおすすめです。
まとめ
今回の記事では、楽天ポイント投資について解説をしてきました。
あらゆるタイミングでポイントが貯められる楽天ポイントを活用して、リスクを負わずに投資が経験できる素晴らしいサービスです。
楽天ポイント投資をきっかけに、すべて楽天関連のサービスを利用するようにすることで、より多くのポイントを投資に回せるようになりますよ。
楽天ポイント投資に興味を持った人は、まず楽天証券の口座開設から始めてみてください。